top of page

見えるものと見えないもの ~マッハ100のスピード~

  • 藤島 廣二
  • 2015年6月4日
  • 読了時間: 2分

 我々人間には見えるものと見えないもの、言い方を変えると容易に認識できるものと認識しがたいものがある。その最たるものは我々が日々意識するスピードである。仕事が早いとか遅いとかいう場合のスピードもあるが、そうではなく、歩いたり車等で移動したりする際のスピードである。

皆さんの中には「そんなの簡単に認識できるさ」と思っている人も少なくないかも知れない。確かに、高速道路を車で時速100㎞前後、あるいはそれ以上で走っている場合、ほとんどの人は「すごいスピードで走っている」と十分に認識している。しかし、空中を時速900㎞前後で飛ぶジェット機に乗っていて、自動車よりも何倍も速いと実感している人は果たしてどれだけいるであろうか。「現在、時速900㎞で飛んでます」という機内のアナウンスを聞いて、初めて「車より10倍以上も速いんだ」と思う人も決して少なくないであろう。

それどころか、実はジェット機よりもずっとずっと速いスピードで動いているものを我々はまったく認識できていない。それは我々が乗っている地球である。我々は家の中で椅子に腰掛けていたり、畳の上に正座している時、それを完全に静止している状態と認識している。動いているなどとはまったく考えていない。

しかし、図にも示したように、地球と太陽は1億5千㎞ほど離れていて、地球は太陽の周りを1年間で1周する。その移動距離はおおよそ9億5千万㎞である。これは時速に換算すると約11万㎞で、ジェット機の120倍以上、自動車の1,000倍以上の速さである。音の速さ(時速約1,200㎞)と比較しても、その100倍(マッハ100)に達するほどのスピードである。

ちなみに、飛行機の中で最も速いと言われるジェット戦闘機で最高速度がマッハ2かマッハ3、人間の創造物の中で最も速いロケット機でさえマッハ20程度にすぎない。地球のスピードの速さには驚くばかりであろう。

が、その速さはともかく、このスピードの例のように人間には簡単に認識できるものと、そうでないものとがある。この点は流通の世界でも同様で、特にコストに関しては認識しやすいものと、しづらいものとがある。次回は、そのコストついて話すことにしよう。

c5.jpg


 
 
 

Comentarios


Featured Posts
Recent Posts
Search By Tags
Follow Us
  • Facebook Basic Square
  • Twitter Basic Square
  • Google+ Basic Square

Copyright (C) The Food-and-Produce Distribution Research Institute, Ltd. All Rights Reserved.

FOLLOW US:

  • w-facebook
  • Twitter Clean
bottom of page